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2013.1.30
会社魂のたましい⑩ケントクリエーション

♫下駄を鳴らして 奴がくる

腰に手ぬぐいぶら下げて…(中略)…

可愛いあの娘に声かけられて

頬を染めてたウブなヤツ

語り明かせば下宿屋の

おばさん酒持ってやって来る

ああ 恋よ良き友よ

俺は今でもこの街に住んで

女房子供に手をやきながらも

生きている

(かまやつひろし「我がよき友よ」1975年/詩:吉田拓郎)

 

中途半端にませていた中学生時分から

こんな学生生活に憧れを抱いていた。

(ちなみに発売時は小学1年生)

後に2年間だけではあるが、

風呂、トイレ共同、朝夕食事つきの

「男子子弟寮」なるところで“念願の”

下宿生活を経験。

とき、華やかなるバブルの只中。

時代に引きずられるようなことはなかったものの

さりとて、この唄のような

絵に描いたようなバンカラ学生生活を

味わったというわけでもない。

中途半端といえばそのままの

惑いながら、浮わつきながらの

でも、かけがえのない時間だった。

 

青雲の志を抱いて(古い表現か)大学や高校に進む者、

工事現場などで働くために

家庭を一定期間離れ現場暮らしをする社会人、

いずれにとっても大切な「安らぎの場」である下宿。

とはいえ、

この唄のような下宿暮らしを自ら望むのは

相当な変わり者、というのが現代の現実。

 

時代に取り残され、若者には敬遠され

施設の老朽化、管理人の高齢化が進み

衰退の流れにあったそんな下宿の

「再生」をビジネスにした会社がある。

 

吉田浩憲社長自身には

下宿経験はないそうだ。

住宅メーカーで資産運用部門を担当していたときに

「下宿」というシステムの運用効率の高さに注目。

独立し、現在の会社を立ち上げたが、

下宿に注目したのは、

ビジネスの観点からだけではないという。

 

「住む人の“顔”が見える。

顔と顔が向き合って、会話が生まれて、

つながりが生まれていく。

そんな価値がこめられた下宿は

“宝箱”のような魅力を感じるんです」

 

会社が運営する下宿にお邪魔した。

ある高校のサッカー部員たちが暮らしている。

道内外、出身は様々。

完全個室に、シャワー、トイレは部屋付きの

今どきの下宿ではあるが、

管理人さんが作った温かい食事を

食堂で皆が一斉に頬張る姿を

吉田社長は

まるで自分が寮長のような笑顔で見つめる。

 

食後、ある部員の部屋に、仲間が集まる。

そこに吉田社長も顔を出す。

 

「今、ここで、同じ食事を食べ、

同じ時間を過ごしている仲間たちは

生涯、忘れられない心の友になるよ。

いい思い出を、たくさん作って欲しいんだ」

 

かみしめるように、

まっすぐに若者たちの目を見つめて語る。

下宿の再生に込めた思いが伺えた。

 

この下宿は今、空き部屋がある。

以前、ここに、近くでの工事の仕事のため

大人たち—彼らからは父親ほど年の離れた—が

入居していたことがあるそうだ。

最初はよそよそしかった二つの世代は

いつからか、少しづつ言葉を交わし

大人たちは

「これからも頑張れよ」といって、退去していったという。

これもまた、「一つ屋根の下」が持つ力なのだろう。

 

そして春には、新入生が入ってくる。

新しい物語が、この屋根の下で

いくつも綴られることだろう。 

 

全国の下宿の6割を占める

北海道、東北で新たなビジネスを展開する

ケントクリエーションの会社魂は

2月3日(日)の

「けいざいナビ北海道」で。

 

久しぶりに拓郎の曲を

聴き直してみたくなりました。