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TOPアナウンサー大藤晋司ブログ「ニュースよみよみ大会」

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2014.5.27
「ニュースよみよみ大会」

なにゆえに「よみよみ」なのか。
大人の凝り固まった発想からは
生まれえなかった表現だったのでしょう。
先日、娘が通う小学校で行われた
子どもたち自身による企画の名前です。
普段テレビで見ているニュースを
自分たちで読んで、聞いて、
ことばについて考えてみよう、というものです。

その主旨は素晴らしいなあと感心していたら
サプライズゲストとして引っ張り出されてしまいました。

ニュースよみよみ②.jpg


「読んでみたい」と志願した十数名の読みについて
審査員のひとりとして採点する役目でしたが、
読みを数値化することにあまり意味はないので、
採点表の端にある「メモ欄」に
ひとりひとりの特徴を書き込むことを重視しました。
声の質、読みの速さ、伝わり方、
小学3年でも驚くほど個性がはっきりしていて、
とても新鮮な印象でした。
ただ、メモが走り書きだったので
何が書いてあったのか知るのに苦労したと
子どもたちは後日嘆いておりましたが…。

ニュースよみよみ④.jpg

子どもたちのひととおりの読みが終わったあと、
「大藤さんも読んでみてください」とお願いされました。
あらかじめ言われてはいなかったのですが、
まあ、そうなるだろうという予想はしていましたので
実はちょっぴり下読みもしておきました。

最後に、採点の集計までの
つなぎの時間を利用し、
少々お話をさせていただきました。

ニュースよみよみ③.jpg

こうした場合、
子どもたちはわかりやすい「上手く読む方法」を
求めたくなるものです。
その要望に応えるための技術的な引き出しは
当然持ってはいるのですが、
それを知ってもらうことが
今回の目的と考えて欲しくはありませんでした。

普段、当たり前のこととして、
自分が発し、また他人が発するのを聞いている
人間の「生の声」について
ちょっと意識を傾けてほしいという願いがありました。
生の声は、その人の心を表します。
それはとても素敵なことで、
でも、ちょっぴり怖いことでもあります。
お父さん、お母さん、きょうだい、友だち…
いろいろな人と話すとき、聞くとき、
声と、ことばの力について、
ちょっぴり思いを馳せてもらえると、
それを積み重ねて大人になったとき、
とてもいろんなことに気付けるのではないかと思います。

ニュースよみよみ⑥.jpg

いつも思うことなのですが、
こうしたことを子どもたちに話をするときは
身が引き締まります。
そういう話をしている自分自身が、
ことば、そして日本語の
魅力と影響力に
敬意と畏怖の念を持って仕事をしなければならないと
実感します。
それは自分のためだけではなく、
その言葉を耳にする、
子どもたちの未来のためなのだと思います。

貴重な経験をさせていただき
ありがとうございました。