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2017.2. 3
厳冬に「芽吹き」を知る

今の時期の北海道の天気予報は「氷点下祭り」。
「○○の最高気温はプラスになるでしょう」などと
氷点下ではないことが驚きに近いニュアンスとなる。
「暦の上では春ですが…」という言い回しは
耳にしないわけでもないけれど、
正直、全く心に響かない。
この地に住むものにとって、それが日常。

そんな冬真っただ中に熱気を帯びているのが、
昨秋から始まった
バスケットボールのプロリーグ「Bリーグ」。
北海道のチーム・レバンガ北海道はここまで
トップリーグであるB1全18チーム中14位。
(2月3日現在)
戦いとしては苦しいものではあるが、
注目すべきことがある。

今月2日、新入団選手として
東海大4年の関野剛平選手の加入が発表された。
関野.JPG

関野は湧別町出身。
湧別中から東海大四高(現・東海大札幌高)を経て東海大に進み、
今季関東リーグ2位のチームにあって
「エースキラー」とよばれたディフェンス力が武器のSG/SF。
水野HCも
「シャイでガンガンアピールするタイプではないが
身体能力が高く、将来性の高い選手。
自信を持って、自分を表現して欲しい」
と期待を寄せる。

大学から入団する「ルーキー」は
前身のレラカムイ時代から数えて10年間で
3人目となる。

これで北海道出身の選手は
レラカムイ1年目に加入した「1期生」
野口大介(七飯町出身・東海大四高卒)、

野口①.JPG野口②.JPG

キャプテンにしてゲームコントロールの中心、まさに要の存在となっている
多嶋朝飛(大空町出身)

多嶋①.JPG多嶋③.JPG

3年前に明大から入団し
今月10日、11日に札幌で行われる
国際強化試合で日本代表に選出された
西川貴之(札幌出身・東海大四高卒)。

西川①.JPG西川②.JPG

そして今年1月、特別指定選手として
札幌大から加入した田原隆徳(恵庭市出身、恵庭南高卒)。
契約上はまだアマチュアだが、
先月21日にはBリーグ初出場を果たし、
いきなりスチールを決めるなどアピールを見せた。

田原①.JPG田原②.JPG

そして今回加入の関野と、合わせて5人となった。
13人中、5人が地元出身だ。

関野会見.JPG

今回、関野選手との契約合意にあたって、
水野HC(右)は
「選手のリクルーティングでは
北海道は地理的に優位とは言えない中、
彼のように将来性の高い
地元出身選手に来てもらえたのは
北海道のプロチームにとって大切なこと。
これを生かしていくのが我々の役割」

編成を担当する清永統括(左)は
「クラブの発展のためには
他チームから移籍するだけではなく、
大学から新人が入る流れを作ることは意義深い。
地元出身を優先したわけではないけど、
結果、北海道の選手だったのはなおいいこと」

関野は
「湧別の田舎でバスケをしていた小さな頃から
地元のプロチームは憧れだった。
チャンスがあるなら、
卒業後は北海道でプレーしたいと思っていたことが叶った。
中学時代の恩師の先生も喜んでくれて、
改めてすごいチームに入ったんだなって思いました」

地域のアマチュアの活動の成果が、
地域のシンボルであるプロチームに還元される循環が進んでいることは
意義深い。

さらにいうと、先月21日、22日にきたえーるで行われた試合では
相手の滋賀レイクスターズには
野口と同じく、レラカムイ1期生として歴史を拓いた
菅原洋介(江別市・東海大四高卒)。

菅原①.JPG菅原②.JPG

U-18日本代表にも選ばれた高校時代は田原や関野たちとライバルで、
日大から特別指定選手で加入した
高橋耕陽(旭川市出身・札幌日大高卒)
が出場。

高橋①.JPG高橋②.JPG

さらに遠山向人HCは旭川市出身。

遠山①.JPG遠山②.JPG
旭川工―札幌大と地元でプレーし、
2014年から現チームを率いている。
試合後は
「生まれ育ち、バスケットを始めた北海道で
今回試合をすることは、
私にとって特別な経験でした」としみじみ語った。

つまりこの試合では
この時点では入団していない関野を除き
相手を含めて7人が道産子がコートにいた。
まだまだ始まったばかりのBリーグ。
その1年目の冬は
外は例年になくしばれているけど、
コートの上では、北海道でまかれたバスケットの種から、
確実に芽が出ていると感じられる冬だ。
なまら、いいんでないかい。