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2018.2. 8
冬空に描く奇跡

スキージャンプの取材をしている中で

衝撃的な写真に遭遇しました。

   

シンクロジャンプ.jpg

札幌スキー連盟の方が見せてくれたこの写真。

CGではありません。

本当に2人の選手が

同時に空中に飛び出しています。

現場でジャンプを見たことがある方なら

実感できると思いますが

この同調性は「奇跡的」です。

しかもふたりのジャンパーは

同じ助走路を滑って飛び出しているそうです。

まさに「神ワザ」です。

   

1960年代後半から70年代前半あたりに

撮影されたものらしいのですが

場所は兵庫県の「神鍋シャンツェ」とのこと。

兵庫県にジャンプ台があったこと自体

新鮮な驚きなのですが、

後から調べると、国体の会場にもなっていました。

   

そこで行われたある大会で、

関西の人にあまりなじみのない

ジャンプ競技を盛り上げにと行われたのが

「デュアルジャンプ」というか

「シンクロナイズドジャンプ」というべき

このアトラクションだったそうです。

  

「神鍋シャンツェは他の台より幅が広かったのよ。

それとさ、あの頃は

アプローチ(助走路)でスキーを滑らせる溝が、

今みたいにレールで予め仕切られてなくて

自分たちで滑って好きなように作ることができたから

できたんだな」

  

(私)「でも、突風が吹いたりすれば

空中で衝突する大事故になる恐れもあるじゃないですか」

   

「だからさ、下手な選手にはやらせられんよ。

北海道からやってきたやつらの、その中でもうまいやつに

役目が回ってきたんだ」

    

当時を懐かしみながら

皆さんが楽しげに話すのを聞いていて

時代を超えた、

この競技をする人たちの

感覚の「超人性」を再認識しました。

  

2本のスキーだけで、空を飛び、

誰よりも遠くに飛ぶことを競い合い

そして再び、地上に降り立つ。

シンプルにして、人間の日常を超越した世界。

だからこそ、観る人の心を揺さぶるのです。

  

4年に一度の祭典、五輪が始まります。

日本中に、世界中に

この競技に関わる人たちの

その超人的な感覚と情熱が伝わることを

この競技の魅力が伝わることを

祈ります。

  

そして最後の種目、団体戦が終わったあとの

2月24日(土)午後4時から

「第29回 TVh杯ジャンプ大会」が

放送されます。

大倉山ジャンプ競技場が舞台の

平昌の冬空を誇り高く飛んだ代表選手たちの

「凱旋大会」となるであろう大会。

テレビ東京系列全国ネットでお送りしますので

五輪に続き、スキージャンプの魅力に

触れていただきたいと思います。