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番組紹介

明治中期―。
 大阪船場にある呉服問屋成田屋秀吉に二人の子供が生まれた。一人は本妻おひさの子・安造であり、一人は妾、お絹の子・秀太郎である。秀吉は成田屋の入り婿であり、一人娘として我儘(わがまま)一杯に育ったおひさにまったく頭が上がらず、満たされぬ思いを新町の芸妓(げいこ)をしていたお絹に求めたのだった。秀吉は生国魂(いくくにたま)神社の裏手に一軒家を借りたが、誰ともなしにおひさの耳に入ったのも仕方がなかった。だがおひさにとってこれ以上の屈辱はなく、九ヶ月の身重の身体で怒鳴り込んだが、お絹もちょうど産み月であった。おひさはお絹の身体を見るなり、「子供を産む気やな」と叫び急にかがみ込んだ。余りの激昂(げきこう)に急に産気づいたのである。同時にお絹もショックで陣痛が始まった。翌朝本妻と妾が枕を並べて子を産んだ。これが安造と秀太郎である。

それから数年―。
 秀吉が突然吐血した。今でいうガンであった。お絹は秀吉を見舞う事も出来ず、毎日生国魂(いくくにたま)はんへお百度を踏んで快方を願ったが、病状は次第に悪くなっていった。そしていよいよ明日をも知れぬという時になってやっと店から使い来た。長女糸子からの使いであった。秀吉には長女の糸子と次女の富江がおり、特に糸子は父親思いの娘であった。糸子は衰えた父から秀太郎と一目会いたいと聞き、おひさに内緒で呼んだのだった。おひさは駆けつけた二人を見て激昂したが、その時見舞客の中から仲裁が入った。この界隈(かいわい)での実力者・糸屋糸茂の大旦那であった。さしものおひさもそれ以上は反対も出来なかった。こうして秀太郎は秀吉と最後の対面をした。「糸茂はん、この子を籍へ入れて商人にさしとくれやす、財産も半分やっとくれやす」秀吉は最後の力をふりしぼるように言い、秀太郎の手を握ったまま死んでいった。お葬式が終わって秀太郎は秀松となった。お絹と別れて奉公に出、船場の商家の呼名に従ったのである。その日から秀松の苦闘の生涯が始まった。

それから十数年―。
 成田屋に住む人たちの人生行路は、それぞれ大きく変わっていた。


【原作・脚本】
花登筺

【出演】
秀太郎/秀松:志垣太郎
お絹:中村玉緒
おひさ:小山明子
糸子:土田早苗
富江:岡崎友紀
安造:沢本忠雄 ほか

  • 放送時間: 火曜~金曜 早朝4時10分