- 10.11.30
- 「出場わずか1分」の悔しさを胸に...
それは余りに切ない、シーズンの終焉だった。
9月16日楽天戦。8回裏2死。
前日に約2ヶ月ぶりの一軍復帰を果たした
村田和哉に代走のチャンスが巡ってきた。
しかし…。
続く小谷野はわずか2球で凡退し、3アウト。
そのままベンチに退いた。
試合後、監督室に呼ばれ、二軍降格を言い渡された。
出場わずか1分、一軍帯同わずか2日間。
村田の2010年シーズンは、あっけなく幕を閉じた。
試練の一年だった。
若手注目株の中田翔、陽岱鋼が今季から同じ外野にコンバート。
球団から「強化指定選手」に指名された二人のあおりを受け、出場機会は激減。
昨季の半分にも満たない、19試合の出場で一年を終えた。
二軍行きが決まった夜、
体調管理を徹底するため、普段は1~2杯ほど嗜む程度の酒を珍しく、呑んだ。
自分への不甲斐なさから、辺りが明るくなるまで、呑んだ。
一軍昇格の知らせを受け、高揚感に包まれていた2日前の夜とは正反対の、
見事なほどのコントラストに、プロの世界の厳しさを垣間見た。
来季も同様に待ち受けるポジション争いに向けこのオフ、決断を下した。
札幌市内にある球団の寮を退寮し、市内にマンションを借りた。
年間通して一軍に居なければ、
毎月の家賃がムダになるという状況に自らを追い込み、退路を断った。
「出場わずか1分」でシーズンを終えた悔しさを晴らす、準備は整った。



