博士が行く!〜シラカバの樹液〜編【矢部順子】

「順子、明日シラカバの樹液を飲みにいくか?」
「えっ!?」

先日、札幌市内に住む叔父の家に泊まりに行った夜、
急にこんなことを言われました。
あまりに唐突すぎて驚いていると、
「今しか飲めないし、甘くて美味しいぞ」と。
その一言で、翌朝、シラカバの樹液を求めて出かけることになりました。

叔父は市内の大学に勤務する教授で、主に植物の研究をしています。
植物を求めてあちこちを巡り歩く、自由でワイルドな博士です。
私が小さいころから、野の花や樹木などについていろいろ教えてくれました。

しかし、シラカバって飲めるのでしょうか?
翌朝、半信半疑で防寒着に身を包んだ私は、
叔父と一緒にシラカバを求め山へ向かいました。
市内はすでに積雪がなくなっていたものの、
向かった南区の山は、まだ深い雪に閉ざされていました。

膝まで埋もれる雪の中を進み、ようやく目的のシラカバ密集地に到着。
叔父は早速、持ってきた器具でシラカバの幹に穴を開け始めました。
すると、その穴からポタポタと無色透明の樹液が出てきたのです!
穴にストローを挿して、空のペットボトルを固定。
だんだん樹液がたまっていきました。

ある程度たまって、その樹液を飲ませてもらったところ…
「甘い!」
確かにうっすらと甘いのです。
例えるなら、蜂蜜をちょっと薄くしたような感じ。

シラカバの樹液は雪解け水を吸い上げたもので、
根圧(こんあつ)という、葉が開く4月中旬くらいまで働く
特殊な力が原因だそうです。
ブトウ糖などの糖類やカルシウム、カリウムなどを含んでいるそうですよ。
また、木によって味も微妙に違うそうです。勉強になりました!

さて、次はどんな新しい発見を教えてくれるのでしょうか?
博士はきょうも道内どこかで植物を追っているはずです。