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- 2018.11. 6 放送
- 胆振東部地震から2カ月 稲作農家の不安
胆振東部地震の発生からきょうでちょうど2か月。仮設住宅への入居が始まり復興に動き出しましたが、被災地の農家には将来への不安が高まっています。
「2次災害の危険があるほか、道路の通行止めが続いていたため収穫時期を逃した稲穂が今もそのまま残っています」(阿部力記者のリポート)。厚真町ではコメの作付面積1500ヘクタールのうち高丘や幌内などで180ヘクタール分が収穫できませんでした。頭を垂れる稲穂を見つめる高丘のコメ農家は「残念でしかたないよ。だって春先から全部手塩にかけた自分の水田でしょ。収穫できないのは農家にとって一番辛いことだと思う」と話しています。9月中旬から1か月間が稲刈りの最盛期。すべてはあの地震で狂いました。「今年はとれなくても(保険とか補助とか)いろいろあるから乗り越えられるけど、来年度作れないことがすごい心配」と農家の女性は語ります。農協や道などはきょう来年の稲作ができるように講習会を開きました。46戸の農家が参加しました。
農業とともに被害が深刻なのが林業。道の試算で被害額は少なくとも509億円にのぼります。町の面積の7割が森林という厚真ではおよそ3200ヘクタールが被害を受けました。厚真町産業経済課の宮久史主幹は「林道だとか作業道だとか森林管理のインフラも被害を受けた。残っている森林に近づくのも現状難しい」としています。