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2018.12.01 放送
特 集復興ってなんだ③地震から3ヵ月 それぞれの復興は

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胆振東部地震からまもなく3ヵ月。震災を乗り越えようと新たな一歩を踏み出している人たちを追った。

厚真町富里で農業と看板店を営む佐藤泰夫さん。家の背後は地震で崩落。自宅は難を逃れたが、隣に住む従弟の正芳さんが地震で亡くなった。





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食用米の水田には土砂が。佐藤さんの酒米だけが無事だった。思いを込めて刈り取る。道内の酒蔵に運ばれ、12月下旬には新酒に生まれ変わる予定だ。

しかし厚真町は用水路などおよそ800カ所で被害を受け、来年のコメ作りは難しいと語る。

住まいの問題もある。避難所から仮設住宅へ。入居の目途が立つまで時間がかかった。それでも再建に向け、前に進み続ける。

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道外からの移住者などおよそ30世帯が暮らす厚真町のフォーラムビレッジ。山内香さんは3年半ほど前、神戸から夫と移り住んだ。阪神淡路大震災では神戸の自宅に。フリーアナウンサーとしてラジオ局に泊まり込み、1週間災害放送を続けた。

そうした経験から1週間暮らせる水と食料を備蓄し、屋根には、一般家庭4戸分の電気を賄える太陽光発電機を設置。地震発生後はすぐに自宅を開放し、近所に備蓄品を配った。9月中旬に町が開いた救援物資の集積所も山内さんが管理を任された。



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2度の大地震の経験から、心配りを忘れない。集積所には励ましの張り紙も。子どもや大人、それぞれに不安が広がることを知っている。

ある日、山内さんは子どもたちを集めハロウィンイベントを開催。参加した子どもたちや親には笑顔が戻った。山内さんは「元の生活に戻ることが大事」と語る。








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札幌市清田区里塚。古い水路のあった谷に盛り土をした造成地が、陥没や液状化した。

町内に住む中川さんの家は、市の1次判定で一部損壊だったが、2回目で大規模損壊と判定された。地割れは徐々に広がり、家の傾きで頭痛がするように。

町内会は住民の困りごとを集約し市と協議するための組織を作った。市とのやりとりがスムーズになる一方で、時間の経過とともに住民の意識の差が広がっていくことが心配だという。工事の着手は早くても来年春以降。復旧には長い月日がかかりそうだ...


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一昨年熊本地震で多くの犠牲者を出した益城町。県内でも数少ない住宅密集地だったことが災いし、関連死を含め43人が亡くなった。

熊本では今もおよそ2万3千人が見なし仮設などで生活を送り、益城町でもおよそ1千900世帯が仮設住宅で暮らす。

それぞれの立場から、復興とは何なのか考える。