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2019.03.09 放送
特 集鉄路は誰のもの?~JR夕張支線廃線~

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JR北海道が打ち出した「単独では維持困難」な8線区。路線の存廃問題について何が問題で地域の「足」を誰が守るのかを改めて考える。

※特別に許可を取り、車内で撮影。

一足先に鉄路の廃止を受け入れた夕張市。沿線の学生の通学事情を取材した。



Still0307_00002.jpg夕張市内6つの駅の一つ、南清水沢駅近くにある夕張高校。生徒は学校からバスの定期券が無料で支給されている。さらに、平日に比べて利用する生徒が少ない土日の部活動では、生徒の予約を受けて運行してくれるデマンド交通と呼ばれる仕組みも。予め決められた運行時間のなかから一人でも予約便を選ぶとそのバスの運行が決まる。個人のスマホからも予約が可能だ。





Still0307_00005.jpg夕張市は鉄道の廃止が決まる前からこうした交通体系を整えてきた。市内では南北に延びるJR沿線から離れた地区でもデマンド交通を取り入れている。利用者が少ないためワンボックスタイプの車両を使い、経費を抑える。市民向けのデマンド交通は一昨年から本格運行。市内のタクシー会社2社に市が合わせて年間およそ500万円を助成。市は廃線に伴いJRから7億円の支援を受け4月から夕張ー新夕張間をバス転換する。デマンド交通との組み合わせで地域の足を守りたいが、運転手の人手不足などの不安も残る。


Still0307_00006.jpg浦河町荻伏に住む高校2年の吉田桜子さん。毎朝6時20分ころ自宅を出る。高校は30キロ以上離れた新ひだか町静内にある。自宅は現在不通となっているJR日高線荻伏駅の目と鼻の先。バス停もほぼ変わらない距離にある。日高線の鵡川ー様似間はは高波の被害で4年前から列車の運行が休止しバスが走る。様似から出るバスもあるが平日のこの時間は吉田さんが乗る荻伏が始発だ。毎朝1時間半の通学だが、歩きも含めて列車と比べるとバスは学校まで運んでくれる分、移動時間にほとんど差が出ないのが現実。


Still0307_00008.jpg鵡川ー様似間(116キロ)は復旧に100億円ともいわれる莫大な費用が必要とされ、JRは廃止の方針を打ち出している。先月26日に開かれたJRを交えた沿線の自治体の協議。議論は非公開。協議では一部復旧を含めたバス転換を容認する自治体が大勢を占めるなか、唯一全線復旧を求めているのが浦河町だ。





Still0307_00009.jpgたとえ全線復旧したとしても1キロあたりの1日の平均輸送人員は(輸送密)1989年度538人から一昨年の調査では119人にまで激減。大きな赤字が見込まれる路線。浦河町の池田拓町長は「全線復旧は難しい。移動手段を持たない人の声も聞かなければ。経済的合理性だけでは推し量れない部分もある」と語り、鉄路を民間が担うこと自体に制度の不備を訴える。





Still0307_00012.jpg創業から30年がたつレストランおーやま。JRの民営化の翌年に沼ノ沢駅の駅舎に併設する形で創業。鉄道ファンが全国から集まる店だ。店では700円以上の食事をすると夕張市内を走る列車が風景とともに収まったカードをプレゼント。鉄道ファンに支えられた店にとって廃線は死活問題だ。店はJRとの賃貸契約のため、廃線後にどうなるか不安も。

【取材先】
JR北海道、夕張市、北海道夕張高等学校、浦河町、北海道静内高等学校、レストランおーやま

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