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2022.1.26
「深淵」に触れる時間に

1/29(土)に放送される「第33回 TVh杯ジャンプ大会」。

先日、番組内で流れる、

北京五輪日本選手団の総監督、

原田雅彦さんへのインタビューを収録しました。

五輪ジャンプ競技の展望と

日本代表選手への期待など、

内容は当日、大会の競技の模様と合わせて

ご覧いただきたいと思います。

原田氏と2ショット②.jpg

※インタビュー収録は十分に距離をとって実施し

撮影時のみマスクを外しました。     

   

原田さんにインタビューするのはこの冬2回目。

年明け前の前回は別の視点からの話を多く伺いましたが、

「五輪で喜びも苦しみも味わったご自身の経験を踏まえて

北京に臨む選手たちには、

どんなオリンピックになって欲しいと思ってますか?」

と聞いたときの答えが

特に印象に残っています。

   

「私が思っているのは、とにかく選手たちに

『よかったな、充実したオリンピックだったな』」と

思ってもらうことなんです。

うまくいかないことも多いんですよ。冬のスポーツは。

冬に屋外で、自然を相手にしますからね。

本心を言えば、懸命の努力してこの日を迎えたんだから

最高に力を発揮できる条件でやりたいですけど

自分ではどうしようもないこともある。

とにかく、うまくいかないこともあるんです。

そのことを受け入れた上で

『あのときのオリンピックがあったからこそ、

私のスポーツ人生は豊かなものになった』

って思えるようなオリンピックになって欲しいんです。

どの選手も、そうなってほしいんです」

   

まさしく「原田雅彦の競技人生そのもの」というコメント。

日本のスポーツ史に刻まれるドラマとなっている

リレハンメルの屈辱からの4年後の長野の栄光。

それだけでなく

原田さんの競技人生はまさしく

「ときに理不尽な自然条件に振り回されながらも

そのとき自分ができることを真摯に突き詰め

望まざる結果に終わることがあっても

それを、のちの人生に生かしていく」軌跡でした。

   

言葉にするのは簡単ですが

アスリートとしてそれは、容易ならざるものです。

でもそれをやりきったからこそ

原田さんは今も、魅力あふれる人であり続けています。

   

人生は努力すれば必ず報われるものではない。

しかし、「順位」という意味で報われないことが

その人の人生の価値を決めるものではない。

結果だけでなく、もっと尊いものがある。

そこに触れる場であることが、五輪というものの意味なのだ。

誰よりもそのことを体現されてきたからこそ

原田さんの言葉には、重みと温かみがあります。

   

代表選手たちは北京入りするため

不在の中で行われる今年のTVh杯。

しかし、全ての出場選手に、人の心に響く物語があり、

それを表現するのが、彼ら、彼女らのジャンプであることは

五輪代表であるかどうかは関係ありません。

そんなジャンプの本質、スポーツの本質を

感じ取っていただければと思います。

   

「第33回TVh杯ジャンプ大会」は

1月29日(土)午後4時から

テレビ東京系列6局ネットで放送されます。

また今回は

TVhのYouTube式チャンネルで

1本目の競技を生配信し

地上波放送終了後に

出場選手の全てのジャンプを配信します。

   

一人ひとりの、一本一本のジャンプににじむ

人生の深淵。

それがにじむ時間となりますように。