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2018.10.12
マイヒーロー

その名前を聞くと、胸の奥からグッと熱いものがこみ上げる。

誰しも、人生の中で数人は、そんな存在はいるかと思います。

そんな人と長い時間を隔てて再会を果たし、しかも言葉を交わせたのは

何物にも代えがたい幸せ。

ましてそれが、お互いが出会った場所とは縁のない

北海道で実現したという奇遇が重なり、

今もなお、じんわり喜びが湧いてきます。

   

今月9日、札幌で行われたある会見。

会見ロング.jpg

プロバスケットボール・レバンガ北海道の運営会社、

株式会社レバンガ北海道が

eスポーツのサッカーチームを設立するにあたり、

プロサッカー選手を活用したeスポーツ事業を展開する

「eスポーツジャパン」という会社と業務提携した

という内容の会見でした。

   

対戦型ゲームの技を競うeスポーツは現在世界で人気が急上昇中。

この夏のアジア競技大会(インドネシア)では

デモンストレーション競技として実施され(日本が金メダル獲得)、

次回からは正式種目になるといわれています。

レバンガはすでにeスポーツに参入していますが、

今回、サッカーチームを新たに設立するにあたり、

eスポーツジャパンの技術面のサポートを受けながら

チーム強化を図っていきます。

(戦術面などは、実際にサッカーをしたかどうかの経験の差は大きいそうです)

会見フォトセッション②.jpg

 

この会社の代表取締役が、岡山哲也さん(右。左は折茂武彦、レバンガ北海道選手兼社長)。

サッカーに明るい方なら、ピンとくる名前ではないでしょうか。

会見折茂岡山.jpg

名古屋市出身の元Jリーガー。

1992年に名古屋グランパスエイト(現・名古屋グランパス)に入団。

アーセン・ベンゲル監督が指揮した95~96年は

豊富かつ質の高い動きでピッチを駆け巡り「ベンゲルの申し子」と呼ばれ、

「J元年」入団以来12年生え抜きとしてプレーした後年は

チームの精神的支柱として「ミスター・グランパス」と称されました。

08年に現役引退後は指導者となり、

2011年からはグランパスからの出向で

母校・中京大中京高サッカー部監督を務め

全国高校選手権に出場するなど実績を上げています。

今年9月に設立された「eスポーツジャパン」代表取締役に就任。

高校の監督と兼任で

eスポーツのサッカーの世界でも「頂点」を狙います。

   

経緯の説明が長くなりました。

この岡山さんこそが、今回、うれしい再会を果たした

「マイヒーロー」です。

  

前職、名古屋の放送局の入社1年目。

全国高校サッカー選手権大会に初めて派遣されたときの

愛知代表・中京高(現・中京大中京高)のエースが岡山さんでした。

今なお全身に記憶が染み渡る新鮮な体験となった中で

担当アナ」して身近で取材した地元のチームの中心選手は

ひときわまばゆい存在に映りました。

卒業後、岡山さんは名古屋グランパスエイト(当時の名称)に入団。

「地元にできたプロサッカーチームの試合を実況する」ことが

若造アナの「野望」となったときに

「スター候補生」として入団したその人の姿は

また格別にまばゆいものでした。

北海道に来て以降は、

岡山さんの動向はサッカー関連誌などで知るのみとなりましたが

「ミスター・グランパス」と呼ばれるほど

地元クラブに影響力を持っていた選手ゆえ、

名古屋での自分の思い出がより重なり、いつも気にしていました。

現役晩年はシンガポールでプレーしたり、

引退後は名古屋で子どもたちにサッカーを教えたり、

自身のプロでの輝かしいキャリアが

必ずしも通用しないことを承知で、高校の指導者の道に飛び込んだ、

といった報を聞くたび、

「がんばれ、俺のマイヒーロー。

俺も、頑張る」と

心の中でつぶやいていました。

   

そんな私の思い出話を耳にした

レバンガの折茂社長の計らいで

会見後、お話させてもらう時間をいただきました。

マイヒーローと2ショット②.jpg

なんと、折茂社長自らがシャッターを押してくれました

バスケ界のレジェンドのお心づかい、痛み入ります。 

  

名古屋時代、インタビューをしたこともあったものの、

普通の「選手と取材者」以上の関係というわけでもなかったので

自己紹介から始めなければわかってもらえないと思っていたのですが、

「顔を見たら、思い出しました」と言っていただき、まずはひと安心。

高校サッカーの話、グランパス時代の話、

「ベタな」名古屋ローカルの話など

短い時間ですが、夢のように楽しい会話ができました。

   

「北海道でこんな出会いがあって、こんな話ができて

なんか、うれしいなあ。

名古屋の知り合いのアナウンサーさんたちも

だいぶ現場から離れましたけど、

まだ北海道で現役なんですよね?よかったですね」

別れ際にそう言ってもらい、至極の喜びです。

   

サッカーに関わった人が一人でも多く

現役を離れた後でもその経験を生かせるような

セカンドキャリアの受け皿になる環境を整えたい。

それが、岡山さんが今回、

eスポーツサッカーに携わるきっかけだそうです。

その志が、今回の出会いをもたらしてくれたと思っています。

   

「現役なら、eスポーツのサッカーの実況にも

挑戦してみてくださいよ」

マイヒーローからの、ありがたい激励と受け止めています。

いつかまた、会いましょう。