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まだ、しゃべるんですかぁ〜!?

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

快感をいざなう球体

もう1か月近く経ってしまいましたが

2020年が幸せな1年でありますように

との願いを込めて

幸せな気持ちになるものの画像を。

  

わらび餅.jpg

   

名古屋の和菓子店「芳光(よしみつ)」のわらび餅。

甘いものは「まあまあ好き」程度の私が言っても

大して説得力はありませんが、断言します。

このわらび餅は、絶品です。

これまでの人生で食べた中で間違いなく

"至高の存在"と断言できる銘菓です。

わらび餅手持ち.jpg

   

芳光さんは東海地方だけでなく、全国に名が知られた名店で

特にわらび餅は、ここぞというときの挨拶や

取引先への"鉄板手土産"とされているそうです。

    

正直、名古屋に住んでいる頃は

そこまでのものとは知らず

お店に行ったこともありませんでした。

札幌に来てからその評判を聞き

なんともったいないことをしたのか、と悔やみましたが

幸いにもその後、足を運ぶ機会がありました。

   

名古屋の中心部からは

公共交通機関ではそれほど便がいいほうではありませんが

尾張徳川家の別邸として建てられた日本庭園、

徳川園の近くという、風情のあるエリアにあります。

芳光外観②.jpg

  

御三家筆頭のおひざ元という歴史と格式ゆえ

茶の湯と、その席に添えられる和菓子文化が発展している名古屋では

(これは住んでいたときに本当に感じました)

1964年創業は

そんなに歴史のあるほうではないかも知れませんが

店構えや店内の雰囲気は

老舗の落ち着きと貫禄と感じます。

   

「とろん」、という擬態語がしっくりくる

圧倒的な柔らかさと

歯と口の中に心地よくまとわりつく食感。

そして優しく広がる、上品な甘さ。

わらび餅、あるいは和菓子という概念を超えて

唯一無二の驚きと感動、

そして快感を与えてくれます。

 わらび餅食す.jpg

わらび餅というと夏のイメージが強いですが

芳光さんは10月から6月いっぱいまでの販売。

理由は日持ちがしないため、

常温で美味しく食べられる時期だけ販売するとのこと。

そう、日持ちがしないのです。

なので、地方発送もしていない。

名古屋に自分で足を運ぶか、誰かに買ってきてもらうしか

この至高の体験をすることは叶わないのです。

この希少性、カタカナで書くならプレミア感が

贅沢な気持ちをまた掻き立てるのです。

茶の湯の世界でいう、一期一会の精神につながる...というと

その道の方にたしなめられるでしょうか。

でも、そんな気持ちになるのです。

  

そんな愛おしさを覚える

茶色い球体をしげしげと眺めていたら

この茶色い球体が浮かんできました。

   

バスケットボール.jpg

  

無理やりこじつけたな...との突っ込みは、甘受します。

でもこの球体(=ボール)も、私たちに快感を与えてくれるのです。

腕を伸ばし、足を伸ばしてこの球体を激しく奪い合い、

チームメートを信じてパスをつなぎ

美しい放物線を描いて

リングに吸い込まれたときの快感。

その快感を、コートにいる5人だけでなく

ベンチにいるすべての仲間たち、

会場で見守るすべての人たちと、共有する快感。

これはこれで、他には代え難いものがあります。

  

そしてこの快感を

土曜の深夜に味わう快感はいかがでしょう。

  

B1リーグ2019-20シーズン第19節 第1戦

レバンガ北海道 対 サンロッカーズ渋谷

1月25日(土)深夜0時57分から放送です。

   

2020年の実況はじめになります。

芳光のわらび餅のような甘美な快感を

試合後に味わえることを祈って

...って、食べたことのない人には伝わらないたとえで恐縮ですが

茶色い球体の行方を追いかけ続けたいと思います。

わらび餅②.jpgバスケットボール③.jpg