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まだ、しゃべるんですかぁ〜!?

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

高音への「スイッチン!」

似たようなタイトルのブログを
1月ほど前に書いたような記憶が…。
オチを想像しながら読んでいただければ。

当然、今回も、「スイッチン!」のロケのお話。
今回訪れたのは、旭山動物園。
ご存知、全国に知られる人気の動物園だが、
やってきたのは5年ぶりぐらい。
しかも、夏場だったと記憶している。
冬場だったら、こんな景色とともに記憶に刻まれているはず。

車窓①.jpg車窓②.jpg

 今回のロケの目的は、
この冬景色の中だからこそ楽しめる
日本最北の動物園の魅力の紹介。
しかももう一つ縛りがあって、
「生まれて初めての冬を迎える
赤ちゃん動物の姿を楽しむ」。

普通は、若い女性アナウンサーが
目をハートにしながら
「か、かわゆいですね~」とリポートすることが
期待される性質のロケなのだが、
何のめぐりあわせか、
こんなおじさんアナウンサーに舞い込んだ。
顔出し①.jpg

 おいしいお仕事、ありがとうございます。
こういうロケは、大歓迎です。

顔出し②.jpg

まずご対面したのは
今年4月8日に生まれた、
アムールトラの双子の赤ちゃん。
アムールトラ①.jpg

オスのメスの双子で
ちょっと大きなほうがオスの「ソーン」
やや小柄だが気が強いというメスが「ナージャ」。
「ソーン」はロシア語で「夢」、「ナージャ」は「希望」という意味。

アムールトラ②.jpg

ロシアのアムール川周辺などに生息し、
現在は絶滅の危機に瀕しているということで、
なんとかその危機を脱して欲しいという
願いを込められた名前なのかなあという思いが湧く。

アムールトラの赤ちゃん誕生は
旭山動物園開園以来初めてとのこと。
つまり、この雪景色の中にいる親子の姿も、
この冬が初めて見ることができる光景。
「待ち望んで光景ですね」と
飼育担当の方も万感の思いで語る。

きっと野性でもこんな雪景色の中で
親子仲睦まじく暮らしていることが想像できて、
ほほえましさが増す。
雪がついた顔でこっちを見つめる姿が…たまらない。

アムールトラ③.jpg

「親たちは動物園にいることに慣れているので
来園者の方々はただの風景で、
特別興味を示さないんですが、
子どもたちには好奇心の対象なので、
近づいてくることも多いんですよ」とのことなので
この冬は特に愛らしい姿が期待できそう。

「もうじゅう館」にはもう一頭、
ネコ目ネコ科好きの心をくすぐる赤ちゃんが。
白い身体とたくましい四肢、
長いしっぽが魅力のユキヒョウ。
こちらが、4月19日に生まれた男の子。

ユキヒョウ×ラグビーボール.jpg

ラグビーボールと思いっきり戯れていたので
「ゴローマル」という名前を勝手に想像したが
名前はドイツ語で「光」の意味である「リヒト」。
ユキヒョウ①.jpg

絶滅危惧種であるユキヒョウ、
日本生まれのお父さん、ヤマトと
ドイツから来園したお母さん、ジーマの子どもなので、
両国の希望の「光」になって欲しい、
という思いを込めて名付けられたとのこと。

ちなみにお母さんのジーマは、
来園者の頭上の金網の上に寝そべっていることが多く、
頭上ユキヒョウ①.jpg頭上ユキヒョウ②.jpg

リヒトと並んで寝ている姿を下から見ると、
一見すると、白い高級カーペット。
よじのぼるユキヒョウ②.jpg

その隙間から立派な肉球と、
ユキヒョウ肉球.jpg

人間の様子を悠然と観察しながら見下ろしている顔が見えたりすると、
ネコ目好きのハートは揺さぶられるのであります。
頭上ユキヒョウ③.jpg

ユキヒョウもアムールトラ同様、絶滅の恐れのある種。
国内で無事繁殖したのは、5年ぶりとのことで、
これまた、雪景色の中で親子で過ごす姿は、
貴重なのである。

よじのぼるユキヒョウ.jpg

この他にも、
6月28日に生まれたレッサーパンダの双子
雷雷(レイレイ・オス)と雲雲(ユンユン・メス)や
レッサーパンダ.jpg

6月7日に、旭山では12年ぶりに生まれたという

 

トナカイ.jpg

トナカイの赤ちゃん、レイ(メス)も、
雪景色が似合う可愛らしさいっぱいの姿を見せてくれていた。

それではそろそろ、オチへ。
動物の赤ちゃんたちの無垢な姿を見ると、
例外なく、人はみな、声が高くなる。
「あらぁ~!」「まあ!」
「かぁ~わいいねぇ~!」
確実に地声より高いトーンの
こうした声が、あちこち飛び交っていた。
おじさんアナウンサーも、この法則には抗えず、
普段は出さない高さの声でのリポート連発。
ということで、動物園は
訪れた人の声を
高音へと「スイッチン!」する場所なのである。
…特にひねりはありませんでした。


ちなみに、ロケの途中に発見した
もう一つの「冬の動物園の楽しむ」ヒトコマ。

シロフクロウ①.jpg

何もいないオリをわざわざ撮ったのではない。
中にいるのは「シロフクロウ」。
完全に景色に同化しているのだが、
時折こっちに顔を向けて、目と目が合うことがある。
白一色の世界での束の間の出会いは
なんとも神秘的で、一瞬時間が止まる不思議な体験。
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