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- 2019. 4.30 放送
- 平成最後の日 即位の儀式の馬具メーカーが道内に
平成はきょうが最後の日。宮内庁の依頼を受けて令和の時代に新しい天皇陛下が即位される儀式で使われる馬具を制作した会社が砂川にありました。
「陛下からいただいたものがこちらですね」(ソメスサドルの染谷昇社長)。砂川にある日本唯一の馬具メーカー、ソメスサドル。ショールームには皇室から下賜された杯が展示されています。「かなり広いお部屋に通されまして、このほかにお酒であるとかたばこですか、いただきまして、製作した職人に配りました」(染谷社長)。今から30年前、時代が昭和から平成に変わった時、ソメスサドルは即位の儀式で使われる馬車用の馬具を製作しました。宮内庁から依頼があった理由とは?
「皇居の中にもですね屋内馬場が、室内馬場があります。そういう所でも日頃、皇室の方々が馬に乗られていましたので、そういう所でも鞍(くら)を作らせていただいたりですね。そういう関わりは(皇室と)あったんです。かれこれ40年近くなりますね」(染谷社長)。平成から令和に変わる今回も宮内庁が製作を依頼。工場内には奉納したものと、ほぼ同じ馬具がありました。「使う革はイギリスから輸入している。強度の問題があってはならないということで最高の、世界で最高峰の革を使う。これは皇居を訪れる外国大使の馬車用で献上したものにはさらに...(天皇陛下用のものは金具の)めっきも金めっきなんですね。完成品を改めて見てみますと、自ら手がけたとはいえ近寄りがたい雰囲気がありましたね」(染谷社長)
技術ある北海道の職人がおよそ7カ月かけて最高の材料で作り上げた馬具。気になるお値段は?「馬具の予算的なものはどのくらい?」(記者の質問)。「これは公表されていませんのでね。控えますけども」(染谷社長)。「それなりの(金額)?」(記者)「はい」(染谷社長)
昭和から平成。そして平成から令和へ。時代が変わっても馬具職人の確かな技術はしっかり受け継がれています。「2回にわたって関わらせていただいたので 改めてですけど名誉ある仕事をさせていただいたなという思いですね」(染谷社長)
奉納した馬具はこの秋、伊勢神宮での令和天皇の親謁(しんえつ)の儀という儀式で使われるということです。