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2015.6.24
初夏の「聖地」にて

白一色に染まった中で
時に指先がしびれるような寒さに耐え、
常に首を上に向けつづけた結果、
若干の肩のこりを感じつつも、
凛とした冷たい空気を切り裂きながら
空中に飛び出していく選手たちの
勇気と技術を味わう。
それこそが、スキージャンプの
由緒正しい見方である。

しかし、若々しい緑につつまれた中で、
時折吹く微風を心地よいと感じながら見る
サマージャンプもまたいい。

23日、札幌で行われている
全日本ジャンプチームの合同合宿に行ってきた。

ソチで2つのメダルを獲得し
16年ぶりに「復活」を遂げた日本ジャンプ陣の
次なる目標は、
もちろん、3年後の平昌五輪での連続メダル。
そしてもう一つは、選手層の底上げ。
結果を出さなければいけなかったソチまでの道程では
どうしても後回しになってしまった、
しかし、競技水準の根幹を成す重要なテーマだ。

宮の森①.JPG

今年のTVh杯で初優勝した馬淵源選手。大学を卒業し、この春から社会人

所属チームの垣根を越え
ジュニアとシニア、男子と女子がまさしく「合同」で
合宿を行う意味は、そこにある。

今月6日に43歳になった「レジェンド」葛西紀明から、
4月に高校生になったばかりの選手まで
40人近くが集まっての合宿は、
まさに「チームジャパン」結束の場所である。

ジャンプ取材を始めて13年目にして
初めて、宮の森ジャンプ競技場のスタート地点に上がった。

宮の森②.JPG

薄曇りではあったが、
初夏の空気の中で見る札幌の街並みは
大倉山とはまた違う風情を醸していた。

何より、札幌五輪で
3つの日章旗がはためいた
日本スポーツ界の「聖地」から眺める
自分たちが住む街の姿は、
何気なく過ごしてしまう日常の風景にはない
特別な感慨があった。

この空は、世界につながっている。
彼ら、彼女らは
いつもそんなことを思いながら
ここから飛び出していっているのだろうか。

この場所で、冬景色の中を翔ぶ
鳥人たちの誇り高きフライトを
また、目に焼き付けたいと思った。

もう少し、夏を味わったあとでいいけど。