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TOP経済・ニュース・スポーツけいナビ 応援どさんこ経済日経紙面連動「北海道 食の王国」SP 第2弾!

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2019.05.11 放送
特 集日経紙面連動「北海道 食の王国」SP 第2弾!

Still0508_00000.jpg今週のMCは杉村太蔵さん。
特集は日本経済新聞社との紙面連動企画「北海道 食の王国」の拡大版。
日本経済新聞が土曜朝刊の北海道経済面で食の最前線を紹介するコーナー「北海道 食の王国」を「けいナビ」でも紹介するという企画。
テレビならではの映像の力で「2度おいしい」内容を目指しています。
今回は拡大版。「白い食べ物」特集です。




Still0508_00001.jpg1つ目はコメ。令和の主役となるかもしれない「上育471号=えみまる」を紹介。「種を水田に直接まいて育てる」直播き用のうるち米。米づくりで一般的な移植栽培は温かいビニールハウスの中で育った苗を水田に移す。直播栽培の壁となるのは北海道の寒さだ。厳しい気象条件であえて直接種をまく。その理由は、道内の農家が抱える課題にあった。





Still0508_00003.jpg労働力不足から一人当たりの作付面積が増加。一方で、生産者の高齢化も進み「省力化」の必要性が高まっている。従来の移植栽培では「ビニールハウスでの作業」や「苗を田植え機に積み込む作業」が必要。農林水産省の調査によると、道内のコメ農家の農作業の47%が育苗と田植えにあたる。この二つの作業を省くことで農家の負担を軽減できる。肝心な味も「ななつぼし」並みの評価を受けた。現在道内の直播(ちょくはん)栽培は約2%。「えみまる」は令和のコメの主流となるのか...?



Still0508_00005.jpg続いて後志の真狩村。標高1800メートルの羊蹄山から流れる湧き水をくめる場所がある。山に降った雨や雪解け水が数十年の歳月をかけて流れ出したもので、ミネラルが豊富に含まれるという。地元の人はもちろん、車で2時間ほど離れた札幌などからも多くの人が訪れる。







Still0508_00006.jpgその隣にあるのが、豆腐店。原料に湧き水を使っていて、水を汲みに来た人たちが立ち寄っていく。価格は1丁400円前後と少々お高め。それでも繁忙期には1日で5,000丁、売り上げにして200万円が売れるという。人気の秘密は、湧き水だけではない。原料の大豆は道産の高級品種「ユウヅル」など、複数の種類をブレンドしてつくる。大豆の含有量は量販品の2倍近い15%程度だ。




Still0508_00007.jpg湧水の里の特徴の一つが種類の豊富さだ。期間限定の商品を開発し、年間に並ぶ商品は60種類に及ぶ。店内には試食コーナーを設け、ほとんどの商品を並べる。中には「試作品」も。商品化する前に必ず試食に出し、実際に売り出されるのはわずか2割ほど。後継者不足を理由に3年前にクリーンハウス(岩見沢)が事業を引き継いでからはインバウンド客を意識した商品開発にも力を入れている。ことし春から挑戦を始めたのが湯葉。従来の食べ方だけでなく、オリーブオイルに漬けるなど、新たな楽しみ方も提案する。


Still0508_00010.jpg最後は赤井川村の山中牧場。家族経営を続ける牧場で、「牧場系ソフトクリーム」の先駆けとして知られる。山中牧場が去年販売を始めたのが「練乳」。ソフトクリームの原料としてはもちろん、練乳単体としても売っている。価格は、200グラム972円(税込み)。一般的な量販品の3倍以上という強気な設定だ。練乳をはじめとする乳製品は法令によって成分が厳しく定められている。差を付けるためにこだわったのは、「加熱方法」だ。



Still0508_00011.jpg全国の牛乳の消費量が減る中、山中牧場の牛乳配達はピーク時の半分ほどに落ち込んだ。こうした減少を見込んでいた山中牧場は、およそ15年前からソフトクリームに次ぎ、バターの製造を始めた。10年スパンで商品開発を考えるという山中さんが次に目を付けたのが、「練乳」だった。ソフトクリームの味の改善やコスト削減はもちろん、牛乳やバターと違い、常温で持ち運びできる練乳は土産品としての需要も見込めると考えた。さらに、長期保存ができるのも利点に。季節ごとに生まれる需要と供給の波に合わせ余った生乳を有効活用できるという。


Still0508_00012.jpg番組の最後は杉村太蔵さんの「薄口」コメント。コメントのフルバージョンはYouTubeなどで公開しています。

【取材先】
道総研上川農業試験場、湧水の里 真狩豆腐工房、クリーンハウス、山中牧場