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2019.09.14 放送
特 集祭りがマチに光を!

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今週のMCは鈴木ちなみさん。
コメンテーターは北海道大学大学院経済学研究院の平本教授。
今回は「祭り」がテーマ。
毎年、地元の祭りを楽しみにしている人も多いが、人口減少や資金不足などの問題で、全国各地で存続が危ぶまれている。北海道も例外ではない。





Still0912_00003.jpg十勝の芽室町。5年前、28年続いていた花火大会が無くなった。主な理由は、実行委員会の高齢化。当時、実行委員として活動していた谷口尚広さん。「子どもたちに花火を見せたい」と、有志4人から新たに実行委員会を立ち上げた。5年前の教訓から、長期間継続できるよう、さまざまな団体の若者に声をかけた。新しい実行委員会は、20代から30代が中心だ。





Still0912_00006.jpg谷口さんは「お金を集めるのが一番大変だった」と振り返る。町内の企業などに協賛を呼びかけたが、「本当にできるのか」と、集まりが遅く、開催費用450万円のうち、100万円が不足。そこで使ったのがクラウドファンディング。1カ月で目標の100万円を突破し、最終的に220人から207万円が集まった。復活を求める声が目に見える形で表れ、企業・団体も動かす。金額は多くても10万円という小口だが、約200の企業や団体から協賛を受けた。



Still0912_00009.jpg祭りは午前11時の開場から、多くの人で賑わった。屋台には、地元の飲食店などが出店。祭りの効果に期待を寄せる。
町民の中には、進学や就職で芽室を出ていく人も少なくない。谷口さんもかつてはその1人だった。この花火大会を通じて、子どもたちが芽室に愛着を持ち、町に住み続けるきっかけになれば、と願いを込める。





Still0912_00010.jpg花火は3,615発。芽室町の子どもと同じ数。※2018年末の20歳未満の人口
人口1万8,000人の芽室に、町内外から約2万人が集まった。谷口さんたちは来年以降も花火大会を続ける予定だが、資金やヒト集めといった課題は、これからも続く。
谷口さんは「今回は、第一回ということもあって応援してくれたことも大きい。共感してもらえることを続けるということが何より」と話す。




Still0912_00014.jpg各地域が苦労する中、どう祭りを存続させていくのか。北海道最古と言われる祭りを取材した。
道南・江差町の「姥神大神宮渡御祭」は370年以上の歴史を持つと言われている。ニシン漁で栄えたかつての北前船交易によって、京都・祇園祭の文化が伝わり、流れをくむ形となった。最大の特徴は、「山車(通称:やま)」。




Still0912_00015.jpg山車は、江差の各地域ごとに13台あり、修復しながら保存してきた。中には北海道の指定文化財に指定されているものも。1台作るのに1,000万円以上が必要。宝くじの助成金なども活用するが、基本的にはわずか100戸足らずの町内会で賄う。姥神大神宮祭典協賛実行委員会の打越東亜夫(うちこし・とあお)会長いわく、「お金をかけて保存に努め、後世に伝えたいという江差人の心意気が分かる。『祭り馬鹿』ばかりいる」とのこと。




Still0912_00017.jpg江差町は、山車に代表されるような、歴史や文化を町づくりの核にしようと、1989年に『歴史を生かすまちづくり事業』を開始。姥神大神宮がある、いにしえ街道はその象徴だ。歴史的建造物を修復・再現して、観光資源として活用する。さらに、道幅を拡張したり、電線を地中化したりと、景観と利便性を両立させる。こうした取り組みは、祭りにも好影響を与えている。江差・中歌町の菱田明彦さんは「この通りでは、電線をまったく心配することなく楽しめる祭りにできる。それぞれができる範囲で町を残そうと活動している」と話す。


Still0912_00020.jpg課題は「人口減少」。江差町の人口は、この40年で半減。祭り当日を取材する中で、次の世代へ祭りを守っていくための取り組みが見えてきた。
物心ついたときから祭りが身近にあるのが江差人。たとえ江差を離れても、この日に合わせ、戻ってくる。江差を出て16年という人は、「この祭りに帰ってこないと一年が始まらない。子どもが減っているので、函館で生まれた自分の子どもを参加させ、これからも参加していけるようになればいい」と話す。



Still0912_00021.jpg中には、札幌や函館から大学生を招き、山車を引いてもらうところも。本町の山車には、10人ほどの北大生が参加した。アンゴラからの留学生は、「去年から参加し、2回目。一番好きな日本の祭り」と話す。受け入れる本町・清正山の萬壽 昭礼(ばんじゅ・あきひろ)頭取は、「抵抗はない。祭りを続けるためにも、常にウエルカム」と話す。これまでも転勤や結婚で江差に来た人たちを、積極的に受け入れてきた歴史がある。その後、町外に出て行ったとしても、祭りの日には戻ってくる人もいるのだという。古平町出身で、ことし江差に来たという人は、「町の人の温かさが伝わる祭り。この職場を離れてもまた出たい」と話す。


Still0912_00024.jpg夜になるにつれ、にぎわいもピークに。祭りの期間は人口8,000人の町が、5万人でにぎわう。経済波及効果は4億円を超えるという。打越会長は「世知辛い世の中でも、祭りがあることが結果として経済波及効果にもつながっているし、文化を継承する基本を姥神大神宮渡御祭が担っている。考えれば何とかなる。お祭りだから」と笑顔で話す。





Still0912_00028.jpg町に活気をもたらす「祭り」。存続には、地域が一体となって祭りを作ること、時には外部の人を受け入れる態勢づくりも必要なのかもしれない。番組の最後は鈴木ちなみさんの一言コメント。コメントのフルバージョンはYouTubeなどのSNSで公開中。
【取材先】
芽室花火大会実行委員会、鳥せい(芽室)、レストランHIRO(芽室)、江差町、姥神大神宮祭典協賛実行委員会、江差山車会館、小林ミルクパーラー(江差)


Still0912_00027.jpg来週(9月21日)の放送は、夜7時30分から1時間SP!
MCの杉村太蔵さんと鈴木ちなみさんが、スタジオを飛び出し、札幌の巨大地下空間を巡ります。
こちらもお見逃しなく!